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おすすめ人 この1冊 こんな本です
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2022.1.21


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ナキメサマ
阿泉来堂/著
角川ホラー文庫

第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞・読者賞を受賞した阿泉来堂のデビュー作です。

帰省したまま何週間も帰らない音信不通の元恋人・小夜子を、彼女の故郷まで探しに行くことになった尚人。
人里離れた僻地にある小夜子の故郷・稲守村では古い因習が今も続き、御神体の手入れをして村の安泰と豊穣を祈願する“ナキメサマの儀式”が23年に1度行われる。
小夜子はその儀式で重要な役目を担うため故郷に留まっていたのだが、村人は訪ねてきた尚人に小夜子の居場所を語ろうとしない。
そして23年に1度行われるはずの儀式は、なんと半年前にも行われていた!

故郷と距離を置いていた小夜子はなぜ巫女の役目を引き受けたのか、尚人は小夜子と再会できるのか、短期間にもう一度儀式を行うワケと本当の目的とは…

生まれ変わりを司る神を崇める村人たちの狂信を描いた「お孵り」(滝川さり/著)を含め、閉鎖的な村を舞台にした作品は多く、ほとんどの作品で村人たちの異常性が描かれていますが、「ナキメサマ」の怖さはそれだけに留まりません。
霊的な話、さらには切なさを感じる恋愛話まで溶け込んでおり、最終的にはそれぞれの関係性に驚愕して「そういうことだったのか!」と、どんでん返しが待ち受けています。

ホラーならではのグロテスクな描写はありますが、サスペンス要素も多いので、サスペンス好きな人にもおすすめです。

この物語で探偵顔負けの推理力を発揮する異端のホラー作家・那々木を中心に描いたシリーズ作が2冊出ているので、それも読んでみたいと思います!

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